推薦の評定基準とは、受験したい大学の推薦を受けるにあたって、最低限必要となる成績や実績などの基準のことです。推薦を受けるためには、この評定基準をクリアしなければなりません。ここでは推薦入試で欠かせない評定基準について、詳しく説明します。
大学によって、推薦に必要となる評定基準が異なります。例えば、高校での学業成績を重視する大学では、「全体の評定平均値」や「学習成績概評」の最低基準を評定基準とします。また、スポーツや部活動の実績が求められることもあります。
「全体の評定平均値」とは、高校1年次から3年次(1学期まで)の成績(5段階評価)を合算し、科目数で割った数値のことです。この評定平均値をもとに成績A~Eの5段階に表したものを、「学習成績概評」といいます。評定平均値を学習成績概評に表すとA(5.0~4.3)、B(4.2~3.5)、C(3.4~2.7)、D(2.6~1.9)、E(1.8以下)となっています。評定基準は、この評定平均値と学習成績概評のいずれかの形で設けられるのが一般的です。
スポーツや文化活動の実績を評定基準とする大学もあります。この場合、大学が指定する全国・都道府県規模の大会で上位の成績を収めたり、地域団体から表彰されたりするなどの実績が必要です。ほかにも、志望する学部・学科に関係する分野の大会やコンテストでの実績、英検や簿記などの取得資格を評価基準とする大学もあります。
推薦入試は、大学側が指定した基準を満たしている生徒のみ出願することができます。高校側が独自に判断するわけではありません。まずは大学から発表される評定基準を確認しましょう。その後、自分の評定平均値を計算し、基準に足りているかチェックします。もしも評定基準に届いていないようであれば、担任の先生と相談し、成績を上げるための対策を考えたり、他大学の推薦を検討するなどの対策を考えましょう。
評定基準は、あくまでも受験ができる最低ラインです。推薦入試で志望大学に合格したいのであれば、基準よりも高い成績を得られるよう、日ごろから勉強に励むことが大切です。