願書とは、大学や専門学校を受験する時に志望校へ提出する申込書のことです。これを提出しないと、受験する権利が得られません。願書を提出しなければ受験できないのは当然として、書き間違えてしまったせいで受験できないこともあります。そうなっては、これまでのがんばりが水の泡です。書き方や書く際の注意点などを参照しながら、間違いのない願書を作成しましょう。
学校によって願書のフォーマットや、書く時の注意点は異なります。まずは、志望校の願書を手に入れて、どんな形式のものなのか確認してみましょう。願書はオープンキャンパスや学校説明会へ出席した時に配られることもあれば、書店で購入できることもあれば、ホームページから請求できることもあります。どの方法でもよいので願書を入手してください。手に入れたら、すぐに記入するのではなく、以下に紹介する書き方の注意点を参考にしながら、コピーした用紙で下書きしてみましょう。ちなみにここで扱うのは、あくまでも基本的でかつ注意が必要な項目だけです。詳細は各学校のホームページや願書に同封されている入学要項を参照してください。
基本的なことですが、字は丁寧に書きましょう。特に氏名は、自分のことについて相手が知る最初の情報です。第一印象をよくするためにも、特にきれいに書きましょう。願書はボールペンで書いてください。シャープペンシルや鉛筆、フリクションペンは消えてしまうことがあるので使わないほうが無難です。ただし中には、マークシート式で鉛筆を使う願書もありますので、その点はよく確認しましょう。
生年月日は問題ありませんが、年齢に関しては注意が必要です。願書を記入した時の年齢なのか、入試本番の時の年齢なのか、入学時点での年齢なのか、どれを記入すべきか各学校の注意点をよく読んで、確認してください。
携帯などで撮ったスナップ写真を使うのは厳禁です。専門の写真屋か、スピード証明写真機で撮影した写真を使用しましょう。日常制服を着ている人は、制服を着て撮影してください。シャツのボタンは一番上まできちんと留めましょう。私服の場合は、清潔感のある服装を意識することが大切です。写真は原則として過去3ヶ月以内に撮ったものでなければなりません。サイズは通常、縦4.0cm×横3.0cmです。撮影した写真のサイズが、願書の指定サイズと合わない場合は、定規を当てながらカッターを使うなどして、ピッタリのサイズになるよう丁寧に切ってください。
住所は都道府県から書いてください。「品川区~」のように市区町村から書き始めてはいけません。願書などの正式文書では、都道府県から書き始めることがルールとなっています。また、「市」や「区」を書かないなど、略称を使うこともできませんので、気をつけてください。
学歴も住所と同様に、省略してはいけません。「〇〇高校」ではなく、「〇〇高等学校」と書く必要があります。普段使っている名前が略称かもしれないので、願書を書く前に一度自分の出身校の正式名称は確認しておくべきでしょう。「〃」や「同上」と書いてはいけません。同じ学校名を2度書くことになりますが、2回とも最初から最後まで正式名称で書いてください。
印鑑を押す部分には、シャチハタを使わないでください。朱肉をつけるタイプの印鑑を使いましょう。
願書を書いている最中に間違えてしまった時は、修正液ではなく間違えた部分に二重線を引いて対応しましょう。しかし、これはあくまでも一般的な対応で、学校によっては二重線を認めないところもあります。修正の仕方については、各学校の入学要項に記載されていますので、確認してみてください。
誤字脱字のチェックは入念に行いましょう。とはいえ、自分だけでチェックするのには限界があるのも事実です。そんな時は書き終わったら自分で確認するだけでなく、保護者や学校の先生にも見てもらって、記入ミスをあぶり出しましょう。第三者の視点が入ることで、自分では見つけられなかった不備が発見できるかもしれません。
こうして絶対ミスのない願書が完成したところで、清書した願書をコピーしておきましょう。ミスなく書いたことの証明になりますから、なくさないようにファイルなどに入れて管理してください。
以上が願書の書き方と注意点です。一番重要なのは入学要項を隅から隅までしっかり読み込むことです。ここで取り上げた項目以外の注意点が、書かれているかもしれません。両親や先生に任せるのではなく、自分で受ける学校なのですから自分で確認し、ここで紹介した内容も踏まえつつ、願書を書き進めていきましょう。