そもそも内申書とは、学業成績や部活動、出欠の記録や資格、その他の特別活動などをまとめた調査書のことを指します。これらは総合型選抜(AO入試)において、合否の判断材料や評価の一部となります。
仮に、各学校が設けた評定値の基準や出願資格をクリアして総合型選抜(AO入試)に臨む場合、必ずしも内申が合否を左右するというわけではありません。
AO入試では、いかに入学を強く志望しているかを上手に伝えることが重要です。学校側は受験生の個性や能力、そして意欲や将来の目標などを求める人物像と照らし合わせ、合致した場合に合格という判断をします。書類審査はもちろん面接や小論文などでも、受験生の人物像を見るのです。
総合型選抜(AO入試)では、面接や小論文など様々な形で自分をアピールしますが、いずれも具体性や説得力が必要になります。例えば、コミュニケーション能力や思考力をアピールする場合だと、具体的な結果を述べる必要があります。「ディベート甲子園で結果を残した」、「算数・数学思考力検定で1級を取得した」など、明確な証明が必要です。得意だからというわけではなく、その能力に優れた根拠を示さなければいけません。
各学校が、どのような人物を求めているのかはそれぞれ違います。そのため、配布されるAO入試の案内パンフレットを、入念に読み解く必要があります。また、オープンキャンパスに積極的に参加して、志望校をしっかり研究するのも良いでしょう。
総合型選抜(AO入試)というと、「熱意と個性を評価される入試」というイメージを描く人も多いのではないでしょうか。実際、合否の判断にあたり、学校側は内申や学業成績に100%の比重を置いているわけではありません。しかし見方を変えると「内申を含めた人物像すべてを見て判断される」ということです。このことを念頭にいれて、総合型選抜(AO入試)に臨みましょう。