よくある質問
大学の種類や学部について

文系にはどんな学部があるの?

本格的な受験シーズンに入る前に進学する大学を決めたいと思っていても、学部についてよくわかっていない受験生も多いのではないでしょうか。「なんとなく国語が得意」や「数学は苦手だから…」と文系学部を選んでいませんか?
一口に文系といっても、さまざまな学部があります。受験の際には「学部」を選択する必要があるため、文系にはどんな学部があるのかを知っておきましょう。

この記事では、主要な文系の学部を一覧でご紹介。さらに、学部の種類や学ぶ内容、学部ごとの就職先などの文系学部の解説と、学部の選び方を詳しくご紹介します。前もって志望学部を定めることで目標が明確になり、受験勉強にもより身が入るようになるでしょう。

[目次]

■文系とは?文系の主要な学部一覧
 ・哲学や歴史学について学ぶ文学部
 ・世界の言葉や文化を学ぶ外国語学部
 ・人間社会・文化について幅広く学ぶ教養学部
 ・憲法や国際法など法について学ぶ法学部
 ・お金や経済活動について学ぶ経済学部
 ・観光業界と観光ビジネスについて学ぶ観光系学部
■文系の主要な学部の特徴と就職先を紹介
■文系学部の選び方とポイント

文系とは?文系の主要な学部一覧

大学で学ぶ学問の系統には、文系・理系の他に、医学系・運動系・芸術系などがあります。数ある学問系統の中で、文系とは人間の活動を研究の対象とする学問の系統を指します。

文系の主要な学部は、法学部、経済学部、文学部、教育学部、外国語学部などです。こちらは一般的によく知られている学部のため、イメージも持ちやすいでしょう。しかし、文系学部には大学によってさまざまな学部が存在します。なかにはまだ出会ったことのない学部もあるかもしれません。
そこで以下に、主要な文系の学部をいくつかご紹介します。

まず、文系は「人文科学系統」「社会科学系統」の2つに大きく分けられます。2つの系統にはそれぞれ以下のような学部があります。

(1)人文科学系統:文学・語学・哲学・心理学・歴史学・考古学・文化人類学などが属す
<人文科学系統の主な学部>
・文学部     人文学系統の学問を学ぶ(哲学・文学・歴史学などの学科に分化)
・外国語学部  外国語について学び研究する
・神学部     キリスト教について学ぶ
・心理学部   人間の心のメカニズムを研究する
・教養学部   人間社会・文化について幅広く学ぶ
・教育学部   発達や教育についての研究・学習する

(2)社会科学系統:法学・経済学・経営学・政治学・商学・社会学・国際関係学などが属す
<社会科学系統の主な学部>
・法学部    法や法律について学ぶ
・経済学部   経済についてお金の動きや仕組みを研究する
・社会学部   社会の実態について調査を中心とした研究を行う
・経営学部   効率的な経営方法などを研究する
・商学部    モノやサービスを効果的に売るための仕組み作りを考える
・総合政策学部 社会における問題解決のための政策を立案・研究する
・国際学部   英語を学び、世界で起こる問題について解決策を考える
・福祉学部   障害がある人が自分らしく暮らせる方法を考える
・観光学部   観光に関して経営学や文化学などの観点から研究する

これらの学部は、学部ごとにさらに詳細な「学科」にわかれます。例えば、文学部であれば、日本文学科・文芸学科・言語学科・史学科等に分かれます。希望する大学の学部にどんな学科があるのかまで知っておくと、大学で学べることをより具体的に考えやすくなるでしょう。

参考:文部科学省「学校基本調査-令和3年度 付属資料」

文系の主要な学部の特徴と就職先を紹介

それでは次に、上記に挙げた学部の中からいくつか主要な学部をピックアップし、それぞれの学部で学べることや大学卒業後の活躍の場をご紹介します。

哲学や歴史学について学ぶ文学部

文学部とは、文学をはじめ、語学・哲学・歴史学・考古学・文化人類学などの人文学系統を学ぶ学部です。大学によっては「人文学部」や「文化学部」といった名称が付けられている場合もあります。
文学部は上記に挙げたように、哲学科や歴史学科など、細かく「学科」に分かれます。主な学科の系統は、以下の6つです。

・文学系
「日本文学科」「言語文学科」など。文学、史学、哲学など古典的な学問分野の他、大学によっては演劇やアニメに関する現代文学のオリジナルの科を設けている場合もあり、さまざまな分野に分化する学部です。

・英文学科
「話す・聞く・読む・書く」といった基本技能を高めるとともに、英語圏の国の文化や歴史、文学など、英語にまつわる幅広い分野を研究し、知見を深めます。大学によっては、英文学科の他に、フランス文学科やドイツ文学科、中国文学科等もあります。

・哲学系
「哲学科」「社会学科・哲学コース」「人文学科・哲学コース」など。古代ギリシアから中世キリスト教世界、近現代にいたる哲学・思想などを研究します。

・宗教系
「宗教学コース」「神学科」など。宗教の思想や歴史を社会学的、あるいは心理学的に研究します。

・史学系
「史学科」「歴史学科」「歴史文化学科」など。日本史、西洋史、東洋史、考古学などのコースにわかれ、歴史を研究します。

・人間科学系
「人間科学科」など。人間科学とは、「人間とは何か」について研究する、比較的新しい学問分野です。研究の基本となるさまざま知識を身につけ、専攻する科目についてより深く研究していきます。

文学部の主な就職先

・公務員
・出版業界
・広告業界
・金融業界

読書が好きで文学部に入った学生に人気が高いのが、出版業界。文章を書く仕事は、文学部の学生に人気の業種です。その他では、専門分野の知識が生かせる教員や学芸員などの公務員も人気です。

世界の言葉や文化を学ぶ外国語学部

外国語を高いレベルで使いこなせるようになることを目的とする学部です。話す・書くといった言語の文法や構造だけでなく、文化や歴史なども研究します。外国語学部には、以下のような学科があります。

・英語学科・ドイツ語学科・フランス語学科等
多くの大学では英語・ドイツ語・フランス語・アジア言語など、国や地域ごとに専門の学科を設けています。より専門的な外国語知識を学ぶことができ、外国語を習得できます。

・アジア言語学科
中国語、韓国語、インドネシア語など、アジア圏の言語を1つの科に集約。グローバル化が進む国際社会の中で活躍できる能力・知識を習得することを目的とした学科です。大学によっては、中国語学科、韓国語学科の様に、それぞれの言語で学科を設けているところもあります。

・文化交流学科
日本と世界、相互の文化交流を進めていくための能力・知識を得ることを目的とします。文化交流を進めるうえで必須となる語学力も鍛えていく学科です。

■外国語学部の主な就職先

・通訳
・翻訳家
・アナウンサー
・ホテル・旅行業界
・教員や英語講師

外国語学部の学生は実践的な言語力を身につけられるため、語学力を活かせる職種が人気です。グローバル化が進む現代では、社内公用語に英語を用いる企業の増加、インバウンド需要の増加などにより、上記に挙げた以外にもさまざまな企業・業種で活躍の場が広がっています。

人間社会・文化について幅広く学ぶ教養学部

教養学部とは、特定の学問の枠にとらわれず、複数の学問分野を扱う学部です。内容がわかりにくいと思われがちですが、幅広い知識を身につけられるため、職種にとらわれず将来に活かせるというメリットもあります。そのため、「やりたいことが決まらない」という方にもおすすめの学部です。

学科としては、「国際教養学科」などがあります。国際教養学科では、世界共通語である英語を基盤に、「国際社会を生き抜く力」を養っていきます。グローバルな視野で物事を考え、活躍できる能力を鍛えていきます。

■教養学部の主な就職先

他の学部と異なり、幅広い知識を身につけられるため、就職先も多種多様です。教養学部で学びを深めるうちに、興味を持てる 「やりたいこと」を見つけられる学生も多いようです。

憲法や国際法など法について学ぶ法学部

法学部は、その名の通り法律について学ぶ学部です。具体的には、憲法・民法・刑法などを中心に、行政法・租税法・国際法などを学びます。
法律の条文を丸暗記することを目的とするわけではなく、人が社会で暮らしていくうえで、どんなルールが必要なのか、実際にどのような使われ方をしているのかなどを研究します。

■法学部の主な就職先

・法律家(裁判官、検事、弁護士など)
・公務員(官公庁、警察官など)

卒業後は専門的な知識を活かして、官公庁や警察官などの公務員を目指す学生が多くなっています。とりわけ一般の公務員や民間企業では、法学部は他の学部よりも歓迎される傾向にあります

お金や経済活動について学ぶ経済学部

経済学部は、経済学を中心とする教育や研究を行う学部です。日本経済の動きの基礎となっている経済学の理論「マクロ経済・ミクロ経済」を中心に学びます。経済の基礎となる理論を学ぶことで、社会における経済事象の裏側が理解できるようになるでしょう。

■経済学部の主な就職先

・金融業界(銀行、証券、保険など)
・公務員

経済学部の卒業生は、上記に挙げた職種の他、商社、流通、メーカー、IT関連企業など、さまざまな業種で活躍しています。また、資格を取得して公認会計士や税理士、中小企業診断士などを目指す人も少なくありません。

観光業界と観光ビジネスについて学ぶ観光系学部

観光学部では、旅行業の実務を学ぶ他、観光を地域の活性化につなげるための研究などを行います。「産業」「地域振興」「文化」など多角的に観光を考えていきます。観光学部には、「観光学科」や「観光経営学科」「国際観光学科」などの学科があり、フィールドワークも交えて国内外の観光を研究します。

■観光系学部の主な就職先

観光学部の就職先は、やはり観光に携わる仕事が人気です。観光関連のサービス業などが挙げられます。大学での学びが直接仕事に活かせるため、観光業での就職を希望する方が多いようです。

今回ご紹介したように、文系と一口にいってもさまざまな学部があります。ご紹介した学部・学科は一部であり、大学によって特色ある学部や学科が多数存在します。大学のWebサイトを見る、資料請求をする等して、どんな学部に進みたいのか具体的に考えてみましょう。

また、ある程度進みたい学部の見当がついたら、実際に大学を訪れてみることをおすすめします。学校を実際に訪れて説明会や模擬講義に参加したり、実際の雰囲気を見たりすることで、受験に対するモチベーションも高まります。
大学の見学の際は、大学が受験生に向けて開催している「オープンキャンパス」に参加してみるのがおすすめです。行きたい大学が見つかると、つらい受験勉強にも明確な目標ができ、受験勉強も楽しくなってくることでしょう。

日本ドリコムは、進学情報やキャンパス情報を通じて「がんばる高校生」を応援しています。このサイトを活用し、自分に合った大学を見つけてください。

将来、本当にやりたいことや行きたい大学を探す!

ケータイでもオープンキャンパス・体験入学をさがせるよ!オープンキャンパス・体験入学を探そう

【オープンキャンパス・体験入学をお探しの皆様へ】

「オープンキャンパス・体験入学を探そう!」は、全国最大級のオープンキャンパス・体験入学の情報サイトです。数ある情報の中から、あなたに合った大学・短期大学(短大)・専門学校のオープンキャンパス・体験入学を簡単に検索することができます。キーワードや地図や所在地や日程など、色々な方法で検索することができ、気になる学校の資料請求をすることも可能です。あなたにぴったりのオープンキャンパス・体験入学探しをサポートします。

【オープンキャンパス・体験入学に行くメリット】

志望する大学・短期大学(短大)・専門学校を実際に見て回れる「オープンキャンパス」に参加することで、志望大学の環境や雰囲気、学べる学問のイメージがつかめます。「体験入学」は実際の授業や講義を体験できたり、図書館や学食などの施設を見学できるなど、学校選びに役立つ学びがたくさんあります。
同じ学校でも学ぶ学問や分野が異なれば、その中身も異なるものです。パンフレットやウェブサイトなどでは分からないリアルな情報が得られ、学校ごとの強みやポイント、授業の雰囲気やどのような先生がいるのかも分かるので、気になる学校にはぜひ行ってみることをおすすめします。
また、オープンキャンパスや体験入学の実施時には、入試に関する説明会などが合わせて実施されることも多いため、事前の入試対策としてもぜひ参加してみましょう。
いくつかの学校を見比べることで、本当にやりたいことや行きたい学校が見つかることがあるかもしれませんよ。