大学を卒業することで得られる学位は「学士」です。この他に、「修士」、「博士」、「短期大学士」もあります。一方で、専門学校を卒業すると「専門士」、「高度専門士」の2種類の称号を取得できます。ここでは大学や専門学校で与えられる学位・称号の種類について紹介します。
大学を卒業することで与えられる最も一般的な学位が「学士」です。大学で決められた教育課程で単位を取得して卒業すれば、学士と認められます。また、大学を卒業すること以外にも学位を取得する方法があります。独立行政法人 「大学改革支援・学位授与機構」が実施する試験を受けて合格すれば「学士」と認められます。
「修士」とは、大学院の修士課程を修了することで与えられる学位のことです。修士課程は「博士前期課程」とも呼ばれ、博士課程に進む前の段階となります。そのため、修士は博士についで位の高い学位として位置づけられています。
「博士」は、学位のなかで最も位の高い学位です。博士として認められるには2パターンの方法があります。1つ目は大学院の博士課程が修了した場合、2つ目は大学院に提出した論文が論文審査によって認められた場合です。ちなみに、博士課程を修了した場合の博士のことを「課程博士」と呼び、論文審査によって認められた博士を「論文博士」と呼びます。
「短期大学士」とは、短期大学を卒業することで与えられる学位です。平成17年以前は、短期大学卒業者には「準学士」という学位が与えられていました。しかし、平成17年に施行された学校教育法の一部改正によって、短期大学卒業者には短期大学士の学位が与えられるようになりました。また、「短大士号」と略されて表記されることもあります。ちなみに、短期大学士を認められると大学への編入学が可能となります。
「専門士」とは、修業年数が2年以上の専門学校を卒業することで与えられる称号です。専門士の称号は、短期大学士と同程度の証明となるため、大学への編入学が可能となります。一方の「高度専門士」は、修業年数が4年以上の専門学校を卒業することで得られる称号です。「高度専門士」の称号を取得することで、日本国内においては大学卒業と同等の証明となり、大学院への進学が認められます。
この他にも、さらに専門的な学位や称号があります。例えば、主に法科大学院を修了することで与えられる「法務博士」や、教職大学院を修了することで与えられる「教職修士」などです。各大学や専門学校で、得られる学位や称号が異なります。将来的に取得を目指す学位や称号について確認をしてから、志望大学や専門学校を選択しましょう。