よくある質問
進路について

大学と専門学校の違いは?

「学歴よりスキルが重要だ」、「大卒でないと仕事に就けない」など、世間にはあらゆる言説が飛び交っています。そのため「大学に行くべきなのか、専門学校に行くべきなのかよくわからない」と混乱してしまうことがあるでしょう。ここでは、大学と専門学校の違いを説明していきます。それぞれの特長を見比べて、自分の進路にふさわしいのはどちらなのか、考えながら読んでみてください。

大学と専門学校の違い

大学と専門学校には様々な違いがあります。ここでは「目的の違い」、「学習スタイルの違い」、「修業年限の違い」、「学費の違い」、「卒業後の進路の違い」などの観点から両者の違いを説明します。取得できる学位・称号の違いについては「大学や専門学校で与えられる学位・称号の種類は?」を参考にしてください。

目的の違い

はじめに、そもそも大学や専門学校は何をするための場所なのか、それぞれの「目的」に注目してみましょう。

・大学
大学とは、学術的な内容を学びつつ、幅広い教養を身につけるための場所です。専門的な分野について研究するだけでなく、語学や一般常識など様々な基礎知識の習得を目的にしています。大学では1・2年生の時に「教養教育科目」と「専門科目」を受講し、3・4年生で専門知識を追求する「ゼミ」に参加するのが一般的です。この「教養教育科目」の中に、専門分野とは違う内容の学習が含まれています。例えば、どの学部でも英語が必修科目(絶対に履修しなければならない科目)の場合もあります。ほかにも、文学部の学生が法律学の授業を受けるなど、学部学科を飛び越えて豊富な知識を得ることもできます。

・専門学校
専門学校とは、卒業後すぐにプロとして働けるように、特定の技能を磨くための場所です。専門学校では「工業、商業実務、医療、衛生、文化・教養、教育・社会福祉、服飾・家政、農業」の8つの分野に分けられており、それぞれに特化した学校があります。幅広い知識を得る場所というよりは、専門的な知識や技能を習得する場所です。そのため、授業の8割が専門的な内容となっています。

学習スタイルの違い

・大学
大学は原則として、希望する講義を受講できるようになっています。必修科目以外は、自分の判断で自由に選ぶことができます。自分のライフスタイルや予定に合わせて、自分だけの時間割りを作れるわけです。自由度が高い反面、怠けてしまう危険はあります。また、講義を無断で欠席しても注意されないことが多いです。何をするために、大学へ通っているのか明確化しておかないと、時間を浪費してしまうことになります。

・専門学校
専門学校はほとんどの場合、最初から学校側で定められている時間割りに従って学習を進めます。授業のほとんどが実習なので、即戦力として活躍するための技能や資格を獲得することができるでしょう。ちなみに、専門学校にもサークルや部活はありますので、人の輪を広げるために、参加するのもよいでしょう。

修業年限の違い

修業年限とは、入学してから卒業するまでの年数のことです。一般的な修業年限についてそれぞれ見ていきましょう。

・大学
大学では、基本的に4年間で卒業できるようになっています。薬学系、医学系、歯学系、獣医学系は特殊で、卒業するには6年間勉強する必要があります。

・専門学校
専門学校の場合は、学校や選ぶ課程によって修業年限が異なります。2年制の学科が圧倒的に多いですが、1年で卒業できるものから、4年間で卒業できるものまで、修業年限は様々です。

学費(入学金+授業料)の違い

・国立大学の学費:約244万円
・公立大学の学費:約256万円
・私立大学(文系)の学費:約327万円
・私立大学(理系)の学費:約454万円
・私立大学(医歯系)の学費(6年間):約1,841万円

・専門学校(工業)の学費:約267万円
・専門学校(商業実務)の学費:約301万円
・専門学校(医療)の学費:約365万円
・専門学校(衛生)の学費:約268万円
・専門学校(文化・教養)の学費:約295万円
・専門学校(教育・社会福祉)の学費:約299万円
・専門学校(服飾・家政)の学費:約255万円
・専門学校(農業)の学費:約234万円

上記が4年間でかかる大まかな学費です。専門学校で修業年限が2年の場合は、これの約半分ほどになります。ちなみに専門学校は8分野に分けられていますが、1つの分野の中でも学費の差が激しいことがあります。例えば、医療分野の中の「看護」を学ぶ場合は年間の授業料は約59万円ですが、同じ医療分野の「はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧」では年間約104万円の授業料がかかります。

※ここでは、入学金と授業料の合計を学費として計算していますが、実際はそれ以外にも諸経費(実習費や設備費など)がプラスされます。上記の数字はあくまでも目安にして、自分が気になっている学校の細かな学費については、各学校に問い合わせるなどして確認してください。

卒業後の進路の違い

・大学
大学は幅広い教養を身につける場所ですので、卒業後の進路はかなり多様です。自分の学部・学科とは無関係な職種に就く人は大勢います。というのも、大学入学の時点では、進路がはっきりしておらず、大学に入学してから自分の進路を決める人が多いので、専門分野とはあまり関係のない会社へ就職することがあるのです。ゆっくり考えて進路を決めたい人には、大学が合っているかもしれません。また、大学を卒業すれば、「大卒」という肩書がもらえるので、社会的な信用を得られるほか、「大卒」を応募条件にしている企業にエントリーできる点も重要です。

・専門学校
専門学校はある特定の業界で活躍するための技能を磨く場所ですから、卒業後の進路は、ほぼ決まっています。学んできたことがそのまま生かせる職業に就くことがほとんどです。裏を返せば、専門学校で学んできたこと以外の業界に就職することは難しいため、専門学校に入る時は、将来のことを慎重に考える必要があります。

幅広い知識を習得できる大学、専門的な技能が磨ける専門学校。どちらにもメリット・デメリットがあります。卒業後の姿を思い浮かべながら、将来に必要なものが大学と専門学校のどちらにあるのか見きわめて、進路を選択しましょう。

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