「スポーツ関連の仕事に就くには大学と専門学校のどちらがよいですか？」
進路を迷う高校生にはこんな質問が多いかもしれません。この質問に答えてあげたい気持ちは山々ですが、一概にどちらがよいと言い切れるものではありません。ここでは、大学ではどんなことが学べて、専門学校ではどんなことが学べるのか分けて説明していきます。大学と専門学校のどちらで学ぶのがよいのか考えながら読み進めてみてください。

大学で体系的に学んだら

学びが幅広く深いのが大学の特徴で、大学では体系的にスポーツを学ぶことができるでしょう。専攻の学科名は大学によって異なり、「人間科学科」や「スポーツビジネス」、「スポーツ栄養学」、「コーチング」、「児童学」、「福祉学」、「環境学」などの名称があります。分野も大学によって異なり、教育分野に分類されることもあれば、医療分野に分類されることもあります。そのほかにも地域環境学の分野、心理学の分野、経済学の分野などに位置しています。様々な分野からスポーツについての知見を深め、スポーツコミュニケーションを実現させていく人材へと成長していくことができるでしょう。大学4年間学んだ学生の職業としては、指導者やリーダーとしての仕事に向いていると言えます。具体的な職業は、「体育教師」、「スポーツトレーナー」、「教諭」、「理学療法士」、「メディカルトレーナー」、「リハビリトレーナー」、「スポーツジャーナリスト」、「スポーツエージェント」、「スポーツプロモーター」などが挙げられます。
さらに、大学には特別枠でスポーツ入試があるのも特徴です。スポーツ入試とは、学力でなく、スポーツで一定の成績のある学生を対象とした推薦入試のことです。大学からスカウトされるケースや、以前にスポーツで好成績を残した実績などを提示して自己推薦するケースなどがあります。このスポーツ入試で入学した場合には部活に入らなくてはいけないこともあります。それぞれの推薦入試の注意書きをよく読んでおきましょう。

専門学校で実務的なことを学んだら

専門学校では実務的なことを学ぶことができるでしょう。就職に結びつきやすい資格の取得に特化した授業があり、授業内容は実践的な分野の授業が７、8割というのが大半です。専門分野に特化したカリキュラムとなりますので、その分だけ早く専門的なことを学ぶことができるでしょう。大学よりも短い期間で集中的に勉強することになります。やりたいことが明確に決まっていて、専門学校で実現できるものであれば、専門学校に通うことがおすすめです。専門学校に通って就職できる具体的な職業としては、「整体師」、「鍼灸師」、「インストラクター」、「ダイビングトレーナー」、「アウトドアインストラクター」などがあります。

大学で勉強する場合には腰を据えて体系的にスポーツを学ぶことができるでしょう。その一方、専門学校の場合には短い期間に集中して専門分野を学んでいくことができます。どちらがよいかはそれぞれの考え方や希望する進路次第です。どちらにしてもスポーツ好きが集まり、その中で過ごすことができます。その環境では幸せを感じると思いますし、高め合うこともできるでしょう。大学にしようか専門学校にしようか迷っている学生はもちろんのこと、どちらかに決めている学生も一度は大学のオープンキャンパスと専門学校の体験入学に参加することをおすすめします。自分で体験して、実際の空気を肌で感じて後悔のない進路選択をしていきましょう。

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