よくある質問
大学生活について

志望校の就職データはどんなふうにチェックすればよい?

志望校を選ぶ際に就職データをチェックすることは大切です。ただ、「実際に就職データを見てみたけどよく分からない」、「どういうふうにチェックすればよいの?」といった疑問を抱いたかもしれません。ここでは、就職データの見方や、見る際の注意点について解説していきます。これを参考に、自分が興味のある学校の就職データを見て、志望校を吟味していきましょう。

就職データにはどんなものがある?

まずは就職データにはどんなものがあるのかを見ていきましょう。就職データは、各大学のホームページに「進路・就職」などと題して載っています。大学ごとに差はあるものの、おおむね以下の8つの就職データが掲載されています。

①就職者数
就職した卒業生の人数のことです。「就職者」には新卒採用のほか、自営業や実家の仕事を継いだ人、決められた労働時間が週30~40時間ほどの人も含まれます。

②就職率
就職率には注意が必要です。詳しくは後ほど「就職データを見る際の注意点」の段落で説明していきます。

③就職先企業(上位企業)
大手企業に限り、卒業生がどこの企業へ就職したか、何人就職したかが分かります。

④業種別就職状況
業種というのは、建設業や製造業、情報通信業といったものです。卒業生がどの業種に何人就職したかなどが分かります。

⑤学部別就職状況
学部ごとに、何人が民間に就職したか、何人が公務員に就職したか、何人が進学したかなどが分かります。

⑥公務員就職者数
公務員として就職した卒業生がどこに、何人就職したかといったことが分かります。

⑦教員就職者数
教員として就職した卒業生がどこに、何人就職したかといったことが分かります。

⑧臨床研修医数
医学科と歯学科のみの項目になります。

以上の8つが就職データとなります。①~④に関しては、学部別・男女別に見ることもできますので、より細かくチェックできるでしょう。

就職データはどんなふうにチェックすればよい?

就職データにどんな情報があるか分かったところで、次にこの情報をどんなふうにチェックすればよいのか解説していきます。

志望する学部や、将来やりたいことが決まっている人は、就職データを活用しやすくなります。なぜなら、志望する学部が決まっていればその学部に注目して就職者数や、就職率を見ればよいからです。その学部が就職に強いかどうか見ることができるでしょう。将来やりたいことが決まっている場合には、その学部の就職先の業種、就職先の企業を見てください。その大学のその学部で学ぶことが、自分のやりたい職業につけるかどうかなんとなく理解できるはずです。
そこまで見たら、今度は違う大学の同じ学部を、同じように見ていきます。これを繰り返していくと、自分により適した大学に巡りあえるはずです。

しかし、志望する学部もないし、将来やりたいことも決まっていないという人もいるでしょう。その場合は、まずは興味のある学部を絞ることが大切です。「英語が得意だから英語に関係する学部にしたい」、「経営を学んでみたい」といったように、自分はなにが好きか、なにをしたいかを考えてみてください。そうすることで学部を絞れてくるでしょう。詳しくは「学部選びの方法ってあるの? 」をご覧ください。なんとなく学部を絞れたら、その学部に絞って先ほどと同じように就職状況を見ていきます。

就職データをチェックする4つの方法をおさらいしていきましょう。
①志望大学、志望学部の就職者数と就職率を見る
②志望大学、志望学部の就職先の業種・企業を見る
③違う大学、志望学部について①と②を行う
④③を繰り返す

ここまで行えば、将来自分のやりたいことをやるために、その業種への就職に強い大学・学部を志望することができるのです。

就職データを見る際の注意点

就職データを見る際の注意点はただ1つ「分母に注目する」ということです。例えば、就職者数が100人いたとしても、就職希望者が200人だった場合には就職率は50%となります。見るポイントとして、単に数の多さだけ見るのではいけないということです。特に「就職率」には注意が必要です。就職率というのは、「○○に占める就職者の割合」のことです。「○○に占める」としたのには理由があります。大学側がこの「○○」に当てはめるものを操作しているのです。

例えば 、ABC大学を見ていきます。ABC大学ある年のデータに、卒業生200人、就職者数100人、進学者50人、就職活動中50人というものがあったとします。

■「○○」に「卒業生」を当てはめた場合
「卒業生に占める就職者の割合」となります。これを数式にすると、以下のようになります。

就職者数÷卒業生の人数×100(%)

数字を当てはめて計算すると、100÷200×100=50(%)となります。
この場合の就職率は50%となるのです。

■「○○」に「就職希望者」を当てはめた場合
「就職希望者に占める就職者の割合」となります。これを数式にすると、以下のようになります。

就職者数÷就職希望者の人数(就職者数+就職活動中の人数)×100(%)

数字を当てはめて計算すると、100÷(100+50)×100=66.666……(%)となります。
この場合の就職率は約67%となるというわけです。

お分かりいただけたでしょうか?なにを分母にするかによって就職率が変わってくるのです。大学のパンフレットには注意書きとして「※就職率は就職希望者に占める就職者の割合です。」 といったように書いてあります。そこに注目して見てください。

以上、就職データの見方や、見る際の注意点について解説してきました。まずは自分の進学したい学部を決めること、あるいは将来やりたいことを決めることが重要です。それを基に、ここで紹介した方法を使って就職データを見てください。そうすることで、自分により適した学校を見つけることができるでしょう。
くれぐれも注意してほしいのが、志望校に合格すること・進学することはゴールではありません。将来やりたいことを実現するための過程を過ごす場所となるのです。将来の夢から逆算して、志望校を選んでください。その志望校を選ぶときに使えるのが、この就職データというわけです。

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