奨学金の返済期間は、借りた奨学金の総額と月々の返済額によって決まります。借りた金額が多く、さらに毎月の返済額も少なかった場合、返済期間が長くなります。ここでは、日本学生支援機構で借りた場合を例に、奨学金の返済期間について説明します。
奨学金制度として最も利用されている「日本学生支援機構」では、割賦金(かっぷきん)の基礎額から返済期間を算出していきます。割賦金とは、1回あたりに支払うお金のことです。
毎月10万円の奨学金を4年間受給したとします。この場合、奨学金の総額は480万円です。480万円の割賦金の基礎額は、総額の20分の1である24万円です。この24万円を、さらに12ヶ月で割ると1ヶ月2万円となります。これが割賦金です。総額480万円になるまでに、240回の返済が必要となります。期間にして20年となるのです。ただし、これは利子が付いていない場合の計算です。実際は利子がプラスされるため、毎月の返済額が増えることになります。また、日本学生支援機構では、返済期間が最長20年までと定められています。
日本学生支援機構では、「月賦返還」と「月賦・半年賦併用返還」の2パターンの返済方法があります。月賦返還は、毎月一定額が引き落とされる支払い方法です。一方の月額・半年賦併用返済は、毎月決められた金額が引き落とされる以外に、半年に1回まとまった金額が引き落とされるという返済方法です。
奨学金を受給する際に、無利子となる第一種奨学金が利用できれば利子を気にする必要はありません。しかし、有利子となる第二種奨学金を受給した場合は、利率によって返済総額に違いがあります。そのため、もしお金に余裕があるという場合には、繰り上げ返済を行うことも可能です。繰り上げ返済をすることによって、返済期間が短くなるだけでなく、利子分を節約できるというメリットがあります。
日本学生支援機構のホームページにて、奨学金の返済シミュレーションが公開されています。毎月の返済金額や期間を知りたいという人は、利用してみてはいかがでしょうか。