奨学金と聞いて、どんなイメージを持つでしょうか?「奨学金って結局、お金を返さなきゃいけないんでしょ?」と考えている人も少なくないでしょう。たしかに、公的な奨学金の多くは卒業後に返金が義務付けられている貸与型です。これは当人やご家族にとって大きな負担となります。しかし近年、貸与型ではなく給付型(お金を返さなくてもよい)奨学金制度を設ける大学が増えてきました。スカラシップ入試は、そうした給付型奨学金制度の1つです。経済的な面で進学をあきらめる前に、スカラシップ入試について理解し、もう一度進学を検討してみましょう。
スカラシップ入試とは、奨学金を給付するのにふさわしい学生を選抜する試験のことです。スカラシップ入試で合格した者は、「給費生」または「特待生」として学費の減免・免除、あるいは入学金や施設費の減免・免除といった経済的な支援を受けることができます。そして、この奨学金は貸与型ではなく給付型なので、お金を返す必要がありません。中には、4年間の学費を免除してもらえるような手厚い支援制度として、スカラシップ入試を設けている大学もあります。つまり、年間100万円の授業料がかかる大学であれば、4年間で約400万円もの学費の負担を減らせるというわけです。このようにスカラシップ入試は、当人やご家族の経済的な負担を軽くしてくれる非常にお得な入試制度なのです。
スカラシップ入試は、センター試験利用入試か、一般入試の成績上位者から給費生を選抜する方式が一般的です。つまり成績上位者に奨学金を給付する入試制度になります。スカラシップ入試を受ける際は、事前にスカラシップ入試の利用を申請する場合と、特に申請はいらず成績上位者から自動的に選ばれる場合の2パターンがあります。どちらにしても相当の成績を収める必要があり、「狭き門」と言えるでしょう。
ただし、前年度よりも募集人員を増やし、相当数の学生に奨学金を給付している大学もあります。奨学金がもらえれば、学費を大幅に削減できますので、そういった大学を探してみることは大切です。まずは資料請求してみて、各大学の奨学金制度について調べてみましょう。その際は、こちらの「ドリコムフレンズ」を活用してみてください。
まず、スカラシップ入試で合格すれば、最長で4年間の学費が減免・免除されることになります。スカラシップ入試を受けることで、経済的なメリットがあるわけです。また、大学によっては、スカラシップ入試だけ早めのタイミングで実施していることがあります。その場合、2月の入試本番前に、予行演習としてスカラシップ入試を受けることができます。早めに入試本番の感覚を肌で味わうことによって、その後の入試に落ち着いて臨めるようになるでしょう。ただし、合格発表後すぐに入学手続が必要な場合もありますので、その点は大学ごとのホームページでよく調べておきましょう。
さらに、スカラシップ入試で入学した場合、それだけ優秀な学生ということが証明されますので、就職活動で自己PR等に活用することができます。4年間学費の減免・免除を受け続けるためには、毎年の継続審査に通る必要があります。それをクリアして4年間優秀な成績を収め続けてきたのだとすれば、それは就職活動においてアピールできるポイントとなるはずです。
上記のように、奨学金制度には「貸与」だけでなく「給付」の形があります。スカラシップ入試は、まさに給付型の奨学金制度です。経済的に厳しくとも、スカラシップ入試で入学できれば、学費を抑えることができます。それ以外にも、各大学では豊富な奨学金制度が設けられています。例えば、スカラシップ入試では合格できずとも、入学後に一定の学業成績を収めて「特待生」として奨学金がもらえることもあります。特待生制度について詳しくは、「特待生制度って?」をご覧ください。